融資の窓口知らない経営者は損をする 国によって3600億円がバラ撒かれる 4 200万円の給付だけで十分ですか? 新型コロナウイルス感染症による甚大な影響を受けて、安 倍政権は108兆円規模の緊急経済対策を行う決定をしま した。このなかで5月以降順次、中小企業向けに1社あた り最大200万円の経営支援給付金を給付してくれるそう です。 200万円もらえる、と聞くとそれは有り難いことです が、今回の新型コロナの影響を200万円だけで回復でき るでしょうか? 緊急融資の必要性 令和元年度の補正予算3600億円が「生産性革命推進事 業」という名目で中小企業や零細企業の事業継続や設備投 資あるいは販路開拓などの名目で制度融資として貸し付け られたり、補助金として交付されることが決定していま す。 日本には「会社」の数が421万社あるのですが、そのうち の99.7%にあたる419万社は資本金が1億円未満の中小企 業です。さらに言うと、そのうちの87%の366万社が従業 員5名以下の小規模事業者です。 5 そして私も含めてこの小規模事業者は、ちょっとした景気 の波によって業績は大きく変動し、最悪のケースでは転覆 し倒産してしまうリスクに常にさらされますよね。 なかでも倒産する企業のおよそ半数は、いわゆる「黒字倒 産」です。黒字倒産とは、会計上は「黒字」つまり利益が 出ているにもかかわらず倒産してしまうことです。この原 因はなにか? それはズバリ「資金繰り」つまり「お金」が回らなくて倒 産してしまうということなんです。 例えば、あなたが雑貨店を経営していたら分かりやすいか もしれませんが、店舗を作るための設備資金や、商品を仕 入れるための仕入れ資金などを先行して支払い、資金回収 は商品が売れた時、つまり実際にお客さんが会計をしてく れた時にようやくお金が入ってきます。 ところが最近では、クレジットカード払いやPayPayなどに 代表される電子決済が急速に普及するなかで、代金回収の タイミングはどんどん遅くなっている現状があります。 お店や会社にとって「お金」とは血液みたいなものです。 いくら肉体や臓器が健康であっても血液が循環しなくなっ てしまうと人は死んでしまいます。会社経営もこれと同様 にいくら黒字でも、それを回すお金がなくなってしまうと 倒産してしまうのです。 6 そういう意味では、新型コロナの影響が膨らんでいる現在 は、多くのお店や企業が瀕死の状態にあると言っても過言 ではありません。そこで必要な措置がなにか? それは「緊 急輸血」です。経営では「緊急融資」がいま必要なのでは ないでしょうか? |