融資の窓口お金が無くなったらおしまい 事業を続けていくためにはとにもかくにも「お金」が必要 です。創業時は様々な支援融資の制度があり比較的お金が 借りやすいものですが、事業を継続していくためにお金が 足りなくなってきたからと言って、普通は金融機関から追 加で融資を受けるのは創業時とは異なりハードルが高くな ります。 よく銀行は「晴れの日に傘を貸し、雨が降ったら傘を取り 上げる」と揶揄されることがありますが、金融機関は返せ る見込みのない事業者にお金を貸してくれないのです。 しかし、事業を興してはみたものの、思いのほか売上が上 がらないということはよくあることです。また現在のよう に新型コロナウイルス感染症の影響が社会全体に蔓延して いる時期は、お店にもお客さんが来てくれず一層厳しい状 況でしょう。 7 「できるだけ借金には頼りたくない」「金融機関に支払う 金利コストはなるべく抑えたい」などの理由から無借金経 営をしようとする経営者もいますが、しかし結果的にお金 をうまくまわすことができず、廃業に追い込まれるという ケースもよくある話です。 いかに事業が黒字でも、いざ会社にお金が無くなってしま うと、支払いができなくなってしまい倒産します。勘定 合って銭足らず、いわゆる黒字倒産もその中の一つです。 それほど資金繰りというのは会社経営にとって重要なファ クターなのです。 お金に余裕がなくなってくると、経営者の頭の中は、売上 を上げることや借入の返済のことで頭がいっぱいとなり余 裕がなくなってしまいます。焦りや不安に支配され、何か ら手をつければよいのかわからなくなってしまいさらに売 り上げの低下を招き借入の返済もままならなくなってしま うのです。 逆に現金が潤沢にあったならば、スタッフや社員に気を配 る時間がとれたり、サービスや商品を改善するなどの手を 打てたかもしれません。結局、実際に事業が動き出しては じめて、やることの多さに気が付くことになります。 そして、上記の統計で見たように、十分な手を打てないま ま夢半ばにして廃業せざるを得なくなる企業も多々ありま 8 す。そうならないためにも、事業を継続させていくための 対策は非常に重要だと言えます。 |